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メアリーポピンズの昔の本

「風にのってきたメアリーポピンズ」を古本で買った。

 この本は、岩波書店から今も発売されていて、本屋さんへ行けば手に入れることができる本だ。
子供のころからお気に入りで、中学生の時にバザーで150円でハードカバーの本を手に入れたときは天にも昇る喜びだった。 残念ながら、渡米する時に多分、誰かにあげたかなにかで残っていないが、私はこの本を相当何度も読んだ。

 英語版もこの間kindleバージョンで手に入れたぐらいで、息子が読んだ時には本当にうれしかったものだ。

 この本を古い版で手に入れるのには理由がある。この本は途中で2度、改版されているのだ。
一度目の改版では、数語しか差がないらしいのだが、2度めの改版(今の版はこれ)は、ものすごーく変化があって、絵まで差し替えられている。理由は、人種や文化への差別表現。

 世界のいろいろなところへ一瞬で飛んでいく…という旅行をして、北のエスキモー人のところへ行き、クジラの油のスープを勧められる、とか、南の「真っ黒で、ほとんど何も着ていない」人のところへ行って、えらく白い赤ん坊だね、靴墨でも塗ったらどうだい、なんて声をかけられるとか、東の中国の人はひげのおじいさんで頭が地面につくほどお辞儀をするとか、西のインディアンが、トナカイのフライ料理をごちそうしてくれそうになるとか…というような記述が全体的に、人種や文化を尊重していないステレオタイプなもので、差別的な表現につながる…というようなことが、この章が書き直される理由だということだった。
 故に、現在の版では、東西南北どこへ出かけた分も全部人間じゃなくて動物が出てくる。シロクマ、インコ、パンダ、イルカ…。まあ、動物なら何を言おうと人種問題には抵触しないからね…。かなり記述も短くなっている。

 それは確かに一理ある。文化的に「遅れて」いるようなイメージや、「非文明的」と、西洋文化を基準にして他の文化を低く見るような姿勢というのはなくすようにしていかなくてはならない。だから、私は今売られている本が改版されていることについてはそれが一番いいと思う。ただその部分だけが問題で、現代の子供がこの本が読めなくなるなんて、もったいなさすぎる。
 この本は本当に時代を越えて面白い本なのだ。

 私はもう、これが古い時代に…つまり1934年に書かれたことを知っているし、このころの西洋文化圏の人たちが、アジアやアフリカの人をどんなふうに見ていたかということも、それが現代に近づくにつれてどう変わってきたかも知っている。
 他の地域の文化を尊重するのが望ましいことも、人種差別がひどいことなのも、なくすように運動していかなくてはいけないことなのも全部。

 だから…これは当時の文化としてそのままに、見つめたいと思う。
…なあんて、格好つけても、単に昔に自分が子供の頃読んだそのままを読みたい、というわがままなんだけど。
 
 何回読んでもこの物語は私を、懐かしい世界に呼んでくれる。
 現代の子供たちにとっては、今の版が懐かしい本になるのだよね。
 
 「渡辺蔵書」と印が押してあった。どこの渡辺さんだか知らないけど、この一冊は、私が大事にしますから。

 多分、私が子供の頃に読んだ版より古いと思う。なんせ昭和45年刊で、岩波少年文庫なのに表紙がハードカバーで、箱までついていたのだから。300円ってきっとそのころは今の1500円とはいかないまでも、高めだったに違いないデラックスさ。小さくてかわいいのに、ちょっといい感じがする本でうれしい。
 
 最後につけられたあとがき、「この本を読んだ人、あるいはこの本を読む人のために」が素晴らしかった。
 林容吉さんという、この本を訳した人が1954年に書いたものだった。最後は、こう締めくくられている。

さて、もうみなさんは、メアリー・ポピンズと仲良しになりました―あるいは、これからなるでしょう。そして、メアリー・ポピンズと、バンクスさんのお家のことを、きっと、大きくなっても忘れられないようになるでしょう。メアリー・ポピンズも、ジェインもマイケルも、本の中にいるのですから、会いたいときには、いつでも、本を開きさえすればよいのです。こうして、わたくしたちが、学校や、知り合いのお家で、友だちをもつように、本のなかに、友だちをもつということは、なんという、すばらしい幸福ではありませんか!

ああ。
そうだったね…。私は本の中にたくさん友達を持っていた。本を開けば会える。
そういう感覚をしばらく忘れていた。

 本の中に、友達をもつということは、なんという素晴らしい幸福ではありませんか。
もう一度繰り返して、幸せな気分になった。

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コメント

赤毛のアンは、いろんな人の翻訳本を読んでみましたが、一番最初に読んで好きになった、翻訳者のバージョンが好きです。

英語が苦手なので、原書は読めないので、翻訳した人の表現でしか楽しめませんが、別の翻訳者の本は、どことはっきり言えないけど、ニュアンスが違うとかあります。

当時はそれが普通だったけど、今となっては差別的な表現もあって、変化せざるをえないのかもしれませんが、原作者からすれば、本意ではないかもしれませんね~今はこの世にいない人が多いですが。
本のなかにともだちをもつ・・・すばらしい幸福ですね♪
ステキな言葉を教えて下さって、ありがとうございます。

風にのってきたメアリーポピンズ
お話も素敵なんですが
絵も素敵ですね💛

私も本が好きで良く読んでましたが
最近は 年齢のせいで
どうもお手元が苦手になってきて(^^ゞ
すっかり読書の時間が減ってきました。

まこさんのお話聞いてたら
読んでない本も棚に残ってるので
読書の秋だし
出してきて読んでみようかな♪という気になりました
(●´ω`●)

wancoさんへ

私は新潮社文庫で読んだので村岡花子さん訳ですね。というか、田舎だとあれしかなかったです。
あとで「完訳版」とかがあることを知りました。
英語版を読んで、あーーー!なるほど、これで、あの訳になってるのか!という発見はありましたねえ…。「さしこの掛布団」がパッチワークキルト、ですからね…。パッチワークは「継ぎもの」ですから!
でも実は花岡訳も好きなんです、思い出と雰囲気込みで当時の気分もよみがえるので。

みけさんへ

字が大きく出来るので、kindleおすすめですよ!
私も字がみっちり詰まった昔の文庫本がつらくなってきました。
次々電子版を買ってしまうことに…。
この本は電子版と中身が違うので、大事にしないと、と思います。

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    まこ

    Author:まこ
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