アメリカのオレンジ、またはみかん
皆さんのおうちには、もう、ミカンの箱はあるだろうか。
冬になるとこたつにミカン。箱ごとのミカンを買ってきたとき、田舎の家では箱をひっくり返して、固いミカンから詰めなおす…というようなことをやったものだった。
祖母の家の納戸は火の気がなく、大変寒かったが、そこにミカン箱があって、いつでもたべていいことになっていた。ミカンにマッチ棒を刺して、輪ゴムを飛ばして引っ掛ける遊びとか、ミカンを5つとか6つとか積み上げる遊びとか、皮がタコの形になるようにむくとか…。コタツから出ない子供たちは、そんなことをしている時代だった。皮を上半分残して、そこから白い筋を使ってミカンをぶら下げる、という難易度の高いむき方を見せてくれたおじさんとか(草鞋、と呼ばれていた。多分つるして売っている草鞋売り場に見立てたのだろう)、ミカンの汁でやる、「あぶりだし」とか(時々、紙が燃えて大騒ぎになったり)。
90年代アメリカにいたときは、「マンダリンオレンジ」とか「クリスマスオレンジ」とか呼ばれた、ミカンっぽい味のオレンジはあった。あったが、これがもう、種が多いのなんのって。「時々入ってる」とかじゃないの。もれなく、どの房にもまんべんなくたくさん入っているといっていい頻度。
お行儀悪く縁側でスイカを食べるときの感じ、もぐもぐもぐ。と口に入れて、種と実をよりわけ、実をのみこんだあとで、「べべべべ」と種を出す、あの食べ方になってしまうようなミカン。味は確かにミカンだったが、あまりの食べにくさに、一度きりにした覚えがある。
今回、そんなことをすっかり忘れた夫が、「なんとなくかってきた」オレンジ。まーたあれか…と思ったけれども、味が、みかんよりも、「オレンジ」の方に近い。ヘタのところがちょっと盛り上がっていて、ミカンぐらいのサイズのオレンジ。形は、ミカンや、柿のように、直径より高さが低い形ではなくて、真ん丸に近い?でもどことなく、ミカンぽさがうかがえるような…。ハイブリッドだな…とわかるものだった。
そして、特筆すべきは、タネが全然ない!それとネーブルオレンジとかと違って、手でむきやすい。これは便利な…。
家族全員に大好評。あっという間になくなって、もう1袋、買って来たら、今度の袋はちょっと違った。同じようなオレンジ風のものもあったのだけれど、「どーーーみてもみかん」というのが混ざっている。形も、日本のミカンと同じ。味も間違いなくミカン。ううむ…
【公式サイト】によると、いろんな農家のものを、集めて混ぜて入れているらしい。なるほど…。品種まで違っても、大体大きくひとくくりに「マンダリンオレンジ」のカテゴリに入ることにしてしまって、売っているのだろう。
ミカンみたいな形をしているのと、オレンジみたいな形をしているのがあって、ヘタのところがちょこんと盛り上がっているのと盛り上がっていないのがあって、ネーブルみたいなおへそが小さいけどあるものまで、バリエーションいろいろ。味も、オレンジにしか思えない、というものから、絶対ミカンまで、バラバラだ。
こういう、ばらつきを「あるもの」として売ってしまうのがアメリカだと思う。同じ店で買ってきても、入荷時期により、味がバラバラ(笑)。面白い。種はどれにもなかったから、多分この15年ぐらいの間に、そういう技術が日本から伝わったか、品種が改良されたか…。
中の袋も、あまり口に残らないのがいい。果肉の色はかなり薄いので(オレンジというより、黄色寄り)すっぱいのかと思うのだけど、普通のオレンジぐらいには、甘いし、これはいい。オレンジより皮もやわらかいし(オレンジ風のものは、ミカン風のより皮が固いけど)十分手でむける。
アメリカに滞在している時は、冬はいつもミカンが恋しくなったものだけれど、今年はこれでばっちりだ。
冬になるとこたつにミカン。箱ごとのミカンを買ってきたとき、田舎の家では箱をひっくり返して、固いミカンから詰めなおす…というようなことをやったものだった。
祖母の家の納戸は火の気がなく、大変寒かったが、そこにミカン箱があって、いつでもたべていいことになっていた。ミカンにマッチ棒を刺して、輪ゴムを飛ばして引っ掛ける遊びとか、ミカンを5つとか6つとか積み上げる遊びとか、皮がタコの形になるようにむくとか…。コタツから出ない子供たちは、そんなことをしている時代だった。皮を上半分残して、そこから白い筋を使ってミカンをぶら下げる、という難易度の高いむき方を見せてくれたおじさんとか(草鞋、と呼ばれていた。多分つるして売っている草鞋売り場に見立てたのだろう)、ミカンの汁でやる、「あぶりだし」とか(時々、紙が燃えて大騒ぎになったり)。
90年代アメリカにいたときは、「マンダリンオレンジ」とか「クリスマスオレンジ」とか呼ばれた、ミカンっぽい味のオレンジはあった。あったが、これがもう、種が多いのなんのって。「時々入ってる」とかじゃないの。もれなく、どの房にもまんべんなくたくさん入っているといっていい頻度。
お行儀悪く縁側でスイカを食べるときの感じ、もぐもぐもぐ。と口に入れて、種と実をよりわけ、実をのみこんだあとで、「べべべべ」と種を出す、あの食べ方になってしまうようなミカン。味は確かにミカンだったが、あまりの食べにくさに、一度きりにした覚えがある。
今回、そんなことをすっかり忘れた夫が、「なんとなくかってきた」オレンジ。まーたあれか…と思ったけれども、味が、みかんよりも、「オレンジ」の方に近い。ヘタのところがちょっと盛り上がっていて、ミカンぐらいのサイズのオレンジ。形は、ミカンや、柿のように、直径より高さが低い形ではなくて、真ん丸に近い?でもどことなく、ミカンぽさがうかがえるような…。ハイブリッドだな…とわかるものだった。
そして、特筆すべきは、タネが全然ない!それとネーブルオレンジとかと違って、手でむきやすい。これは便利な…。
家族全員に大好評。あっという間になくなって、もう1袋、買って来たら、今度の袋はちょっと違った。同じようなオレンジ風のものもあったのだけれど、「どーーーみてもみかん」というのが混ざっている。形も、日本のミカンと同じ。味も間違いなくミカン。ううむ…
【公式サイト】によると、いろんな農家のものを、集めて混ぜて入れているらしい。なるほど…。品種まで違っても、大体大きくひとくくりに「マンダリンオレンジ」のカテゴリに入ることにしてしまって、売っているのだろう。
ミカンみたいな形をしているのと、オレンジみたいな形をしているのがあって、ヘタのところがちょこんと盛り上がっているのと盛り上がっていないのがあって、ネーブルみたいなおへそが小さいけどあるものまで、バリエーションいろいろ。味も、オレンジにしか思えない、というものから、絶対ミカンまで、バラバラだ。
こういう、ばらつきを「あるもの」として売ってしまうのがアメリカだと思う。同じ店で買ってきても、入荷時期により、味がバラバラ(笑)。面白い。種はどれにもなかったから、多分この15年ぐらいの間に、そういう技術が日本から伝わったか、品種が改良されたか…。
中の袋も、あまり口に残らないのがいい。果肉の色はかなり薄いので(オレンジというより、黄色寄り)すっぱいのかと思うのだけど、普通のオレンジぐらいには、甘いし、これはいい。オレンジより皮もやわらかいし(オレンジ風のものは、ミカン風のより皮が固いけど)十分手でむける。
アメリカに滞在している時は、冬はいつもミカンが恋しくなったものだけれど、今年はこれでばっちりだ。
コメント
さとちんさんへ
そうですね、箱ごとくると、最後の方は、飽きてきますからねえ(笑)。こういう組み合わせが実はいいのかもしれません。
日本でこういうゆるいセットを販売したら逆にウケるかも?
私だったら進んで買います。
愛媛在住の友達が年に1回こうしたミカンの詰め合わせを
送ってくれるのをすごく楽しみにしているものですから〜。