楽譜の補修
ピアノの楽譜の、やっすいやつをアメリカで買って使っていたのだが、さすがアメリカ…というべきか、冊子の作りがよくない。紙がこすれてモロモロした感じになってきた表紙。背表紙はすこしずつやぶれ、無線とじだからなのだろう、外れたページが出ているし、紙が劣化して、次のページに急いでめくるためにちょっと折って手でつまんでいた部分がちぎれそうだ。
しょうがないので、この間本を補修する本で読んだようにして補修してみた。お小遣いで「図書館用製本のり」という糊をゲット。瓶入りの糊は、とろとろした木工用ボンド…というようなテクスチャの糊で、無線綴じの本の背中をまとめ直すのにいいらしい。
表紙ははがして、ページをそろえ直してクリップで挟んで固定してから、この製本糊を刷毛で塗って、上から薄い布を貼り、本の背中を固め直す。
表紙はきれいに切って裏に画用紙を貼る。
一晩経って、本の背中が固まったら、各ページを修復。大体傷んでいるのはページの隅で、印刷があるところではなかったので、薄い和紙をちぎれた場所に貼って、ページのサイズぴったりにカッターで切り落とす。
表紙で本文を挟んで、本当だったら見返しで本文と表紙をくっつける…ということになっているのだけれど、面倒になってきて、製本用のテープ(布のガムテープそっくりのテープで、白とか黒とか赤とかがホームセンターにあった)で表紙と本文をまとめてくっつけて終了。
毎日使っている楽譜で、ピアノレッスンにもっていったら、先生に、すごくいいと絶賛された。
先生の譜面にも、ものすごくボロボロのがあるのだが、レッスンしたときの注意書きがあるので、そっちが使いたいから、新しい本はあるのだけれど、どうしても古いほうを見てしまって、ぼろさに拍車がかかっているというので、見せてもらった。
満身創痍で、ものすごかった。
ページの角が半分ぐらいはだめになっていたし、すっぱりちぎれて欠片も残っていないとか、めくる時に勢い余って上の方が破れたような箇所もあったし、どうなったのかページの真ん中の方に謎の破れがあったりして、おまけにページが1枚と言わず、何枚も外れて落ちてくる始末。これはまた派手というか、なんというか…。
書き写すのが面倒でやっていないのだという先生が、宿題をちゃんとやっていないのを言い訳する小学生みたいに見えたのがちょっとかわいかった。
まあ、こういうことは練習しようと思っていたし、家の本にここまでになった本もないから、やってあげましょうか、と提案したら喜ばれた。
本当は糸でつづった上製本のようだったが、無線綴じにしちゃっていいというので、まず背中側からきれいにそろえて、製本糊で背固め。
四つ切の画用紙を2つ折りにして見返しを作成、表紙もかなりひどい状態だったので裏からきれいに貼る。
そのあと、破れに薄い和紙をテープのようにでんぷん糊で貼り、ページの角の欠けた部分を補って作成。
やってみると、薄い和紙をしわにならないように貼るのは意外と難航するし、はぎ目のところが薄くなるようになんていうと難易度が上がる。
私は子どもだったころ、やまと糊についているヘラは使っていなかった。なくしたことも多かったように思う。何のためにこんな面倒なものがついているんだろう…と思っていたぐらいのことだった。糊は指でぺたぺたとつけていた。
それが、今、付属のプラスチックのヘラが使いやすい!なにこれ!薄く延ばすのにすごく便利!余計な糊がついていないことというのはきれいに貼るのに重要なことだというのがわかってくる。
もうちょっとヘラの柄が長くてもいいかなとは思うけれど、こんなに便利なのに、子どもの頃の私はどうして要らないと思っていたのか、ちょっと問い詰めたいぐらいだ。スポンジ付きのとか、スティックのりを使わないのなら、絶対このヘラは必要だと思う。
ページの真ん中の破れ目はちょっと細かい作業だったが、あとは慣れてくるとどんどん進んだ。
もう一晩で、でんぷん糊を乾かし、そのあとカッティングボードと、カッターナイフでページの大きさを切りそろえて終了。
持って行ったらとても喜ばれて、お菓子なんかもらってしまった。
ちょっとぱりぱりして、本が厚めになってしまったけれど、ページが外れてこないし、めくりやすいので、すごく使いやすくなったらしい。
本当にこんなこと出来るのねえ…本を補修するなんて、考えたことがなかったから、と何度も感心された。
まあねえ…。古い本で、絶版だとか、その個体がどうしてもいいとか、そういうこだわりがあるのならこうするしかないわけだから。「まこさんて、本当に本が好きなのねえ」だって。
そうなのかもしれないな。ちょっと補修作業に慣れただろうし、 家にあるカバーがビリビリの文庫本を補修するのがちょっと楽しみになってきた。
しょうがないので、この間本を補修する本で読んだようにして補修してみた。お小遣いで「図書館用製本のり」という糊をゲット。瓶入りの糊は、とろとろした木工用ボンド…というようなテクスチャの糊で、無線綴じの本の背中をまとめ直すのにいいらしい。
表紙ははがして、ページをそろえ直してクリップで挟んで固定してから、この製本糊を刷毛で塗って、上から薄い布を貼り、本の背中を固め直す。
表紙はきれいに切って裏に画用紙を貼る。
一晩経って、本の背中が固まったら、各ページを修復。大体傷んでいるのはページの隅で、印刷があるところではなかったので、薄い和紙をちぎれた場所に貼って、ページのサイズぴったりにカッターで切り落とす。
表紙で本文を挟んで、本当だったら見返しで本文と表紙をくっつける…ということになっているのだけれど、面倒になってきて、製本用のテープ(布のガムテープそっくりのテープで、白とか黒とか赤とかがホームセンターにあった)で表紙と本文をまとめてくっつけて終了。
毎日使っている楽譜で、ピアノレッスンにもっていったら、先生に、すごくいいと絶賛された。
先生の譜面にも、ものすごくボロボロのがあるのだが、レッスンしたときの注意書きがあるので、そっちが使いたいから、新しい本はあるのだけれど、どうしても古いほうを見てしまって、ぼろさに拍車がかかっているというので、見せてもらった。
満身創痍で、ものすごかった。
ページの角が半分ぐらいはだめになっていたし、すっぱりちぎれて欠片も残っていないとか、めくる時に勢い余って上の方が破れたような箇所もあったし、どうなったのかページの真ん中の方に謎の破れがあったりして、おまけにページが1枚と言わず、何枚も外れて落ちてくる始末。これはまた派手というか、なんというか…。
書き写すのが面倒でやっていないのだという先生が、宿題をちゃんとやっていないのを言い訳する小学生みたいに見えたのがちょっとかわいかった。
まあ、こういうことは練習しようと思っていたし、家の本にここまでになった本もないから、やってあげましょうか、と提案したら喜ばれた。
本当は糸でつづった上製本のようだったが、無線綴じにしちゃっていいというので、まず背中側からきれいにそろえて、製本糊で背固め。
四つ切の画用紙を2つ折りにして見返しを作成、表紙もかなりひどい状態だったので裏からきれいに貼る。
そのあと、破れに薄い和紙をテープのようにでんぷん糊で貼り、ページの角の欠けた部分を補って作成。
やってみると、薄い和紙をしわにならないように貼るのは意外と難航するし、はぎ目のところが薄くなるようになんていうと難易度が上がる。
私は子どもだったころ、やまと糊についているヘラは使っていなかった。なくしたことも多かったように思う。何のためにこんな面倒なものがついているんだろう…と思っていたぐらいのことだった。糊は指でぺたぺたとつけていた。
それが、今、付属のプラスチックのヘラが使いやすい!なにこれ!薄く延ばすのにすごく便利!余計な糊がついていないことというのはきれいに貼るのに重要なことだというのがわかってくる。
もうちょっとヘラの柄が長くてもいいかなとは思うけれど、こんなに便利なのに、子どもの頃の私はどうして要らないと思っていたのか、ちょっと問い詰めたいぐらいだ。スポンジ付きのとか、スティックのりを使わないのなら、絶対このヘラは必要だと思う。
ページの真ん中の破れ目はちょっと細かい作業だったが、あとは慣れてくるとどんどん進んだ。
もう一晩で、でんぷん糊を乾かし、そのあとカッティングボードと、カッターナイフでページの大きさを切りそろえて終了。
持って行ったらとても喜ばれて、お菓子なんかもらってしまった。
ちょっとぱりぱりして、本が厚めになってしまったけれど、ページが外れてこないし、めくりやすいので、すごく使いやすくなったらしい。
本当にこんなこと出来るのねえ…本を補修するなんて、考えたことがなかったから、と何度も感心された。
まあねえ…。古い本で、絶版だとか、その個体がどうしてもいいとか、そういうこだわりがあるのならこうするしかないわけだから。「まこさんて、本当に本が好きなのねえ」だって。
そうなのかもしれないな。ちょっと補修作業に慣れただろうし、 家にあるカバーがビリビリの文庫本を補修するのがちょっと楽しみになってきた。
コメント
みのじさんへ
繊維が長くて、ちぎれにくい紙なので補修にいいんですよね。
ほんと、タイムリー!
ほんと、タイムリー!
和紙を貼る時
こんにちは~。
和紙を貼る時は、糊を水で倍くらいにゆるめて、平筆で塗るといいですよ。乾くのに時間がかかるぶん、作業に余裕ができるし、糊の分量が少なくなるので仕上がりがゴワゴワしません。
水分の多い糊は少々歪んでも貼り直しができます。糊を塗った和紙テープを持ち上げる時は、ピンセットかへらを使うといいと思います。
和紙を貼る時は、糊を水で倍くらいにゆるめて、平筆で塗るといいですよ。乾くのに時間がかかるぶん、作業に余裕ができるし、糊の分量が少なくなるので仕上がりがゴワゴワしません。
水分の多い糊は少々歪んでも貼り直しができます。糊を塗った和紙テープを持ち上げる時は、ピンセットかへらを使うといいと思います。
ぢょんでんばあさんへ
なんだかプロフェッショナルなアドバイス、ありがとうございます。次はそうします!
4年生の教科書にある「日本にほこる和紙」の中に、和紙を修復に使う。というのがあったんですよ。
今週、みんなに言っておきます。
「薄い和紙をしわにならないように貼るのが難しいんだそうです!」と。
まこさん、ありがとうございます(^^♪