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時代のわかる本

いつも楽しみに読んでいるぢょん・でんばあさんの日記に【幸田文さんのことをかいた記事】があった。
 なかなかに興味深かったのだが、そういう話は全然しらなかった、書いてある本は読んでみたい、とコメントしたら、ぢょんさんが本の題名を教えてくださったので、今回図書館から借りてきて読むことにした。

 畳用のクイックルワイパーシートだの、静電気でほこりを引き寄せる便利ハタキだのがないころはこういうelbow waxと気働きで掃除をしなければいけなかったのだろうと思うと、大変だったのだろうなあ…としみじみ。そりゃね…季節ごとにすだれだの座布団だの、家のしつらえまで変えたとか?聞いたことはあった。屏風とか火鉢とかが現役の時代で、うちの母には覚えがあるそうだ。

 そういう時代だと鰹節は自分の家であの固い塊から削り出すのだし、着物はお店に出すのでないなら…特に木綿のなら自分の家でほどいて洗って板に貼って干す話とかも聞いたことはある。着物の衿は自分でちょちょっとくっつけておくものであって、しょっちゅう、なんなら毎日付け替えろぐらいのノリなのだから、そんなことは手が早くて当たり前みたいな世界。

 しみじみ無理だと思う。
 まあ、普段着はさっさとほどいて洗うことを思えば三寸に三針、五分にひと針で十分、とも言われていたとこの本にはあったが(つまり大体3センチに3針、1センチ半に1針ってことは相当ざっくざくだけど)そういう問題ではない。まず面倒と思わずにそこで毎日襟を付け替えるとか、着物をほどいて洗って張ってから縫いなおすとか、そういうことに手間をかけ、心を配るのが難しいのだ。私だったらたとえば3日たっても汚れがそれほど見えなければ1週間、そのままにしてしまいそう。
 どれだけ「さあ、始めよう」というのに馬力がいることか…。
 
 7月から布をカットしたところで力尽きているマスクの山を見ている私としては、昔に生まれなくてよかったとしか言いようがない。
 
 この本の作者さんが娘時代に、お父さんから叱られたときにも、それを聞き、直そうとするそれがまた、昔の…つまり親の言うことを聞け、と言われて社会習慣から世間の評判まで全部そういう雰囲気で育ってきた人なのだと思うと、当たり前と思って育ってきただろうけれど、大変だっただろうと思う。

 うちの祖母は大正の最後の年の生まれで、この人と重なる時代があったはずだ。祖母は継母に大変厳しくしつけられて、それが嫌でうちの母はきれいさっぱり甘やかして、何もさせなかったそうだ。そんなわけでこの時代のしつけというものはしずくほども残らず断絶してしまい、私のところへは届かなかったから、この本の中身は全くのよそ事だ。

 こんなのが当時の「ちゃんとしたおうちのお嬢さん」のしつけなのなら、そりゃ子どもによっては嫌になるだろうし、泣くだろうと思う。鬼コーチなだけならまだしも、察しろ考えろ、出来ても大っぴらにほめてはくれない、当たり前ぐらいの扱い。自分の子にはそんなしつけをしないでおこうと思うのも、無理ないと思う。これはお父さんは存じ上げないが、その鬼コーチについていった作者さんがすごいと思う。

 うちの母は私たち姉妹の友達のお母さんが教えてくれるようなことを知らないことが多かった。うっかりそういうことが露見したときは機嫌が悪く、ずいぶん怒ったりしたので私と姉は「おばあちゃんも、あんなに甘やかさなければもうちょっと…」などと二人で話したりしたものだ。今から思えば多分母には甘やかされて、出来ないことが多い自分に自覚があっただろうし、きまりが悪かっただけかも、とわかるのだけれども。

 この本でそんな時代のことを垣間見て、当時の話をしてくれた祖母のことが…もうなくなってしまって何年も経つのだけれども…なぜ、そうしたのかがわかる気がした。
 

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コメント

図書館で借りて、読んでみたいです。

家の祖母も、大正最後の生まれでした。私が小さい頃は、まだサザエさんのふねさんみたいに、着物着て割烹着を上から着てた覚えがあります。
小学生くらいは、洋服着てましたけど、お正月とかは着物でした。

家の事を祖母(祖母は長女)から、母は次女なのに、小さい頃からいっぱいやらされてたので、自分の子(姉と私)には、そんなことは止めようと思っていたらしく、何も教えずに来たから・・・失敗した~と言ってました、母が更年期まっさかりの頃に愚痴ってました。

今は、母は数年前に入院した後から、何もせず、姉に丸投げしてますけど(笑)私は、補佐?お手伝い程度です。

子どもの頃から、口酸っぱく躾られたことは、身につくんやろなと思います。
本来の性格とは別で、身についてるから、真面目に守るというのか、自分の中の常識というのかな~
街中で、平気でゴミを捨てる人とかいるでしょ?信じられない思いで見るのですが、大人であろうが子供であろうが、『ちゃんと親に躾されてないんやな』と思います。子供でも、お菓子の包み紙、ゴミ箱がない時は、ポケットの中に入れたり、親に渡したりするけど、おじさんでも躾されてない人は、ぽいっと道に捨てる人もいますしね。

50の手習いじゃないけど、自分で何でもできるようにしとかないといけないなと思ってます、特に片付けは苦手です。
まこさんと同じく、布をカットしたところで、ストップしている案件もたくさんあります(笑)自分で自分の躾を納得した上で、やります。

リンクありがとうございます

こんにちは~。

ああいう生活の躾って、たぶん今の70代くらいが最後なんですよね。ちょぼちょぼ伝わってるのが団塊の世代、50代はおぼろげに、見たことあるかな…って感じ。

たとえば祖母が布団に綿を入れてたのを覚えてますけど、母はもうしないし、私はできない。

できることはどんどん減っていて、人間って進化してんのかな?って時々思います。

れつごーさんへ

着物は確かにそうでしたね。うちの祖母も着物を普段に着ていた気がします。ただ、年を取ってからはそうでもなかったかも。割烹着も覚えがあります。
 とはいえ…いくら教えているつもりでも、だめなものはだめだなあ、というのは自分の子育てを見ると思いますね。2歳前から、靴をそろえましょう、と教えましたが、結局中学生になっても全然ですからね…はあ。
 やっぱり本人がそうしようと思わない限り親に教わっても無理な気がします。

ぢょんでんばあさんへ

確かに、今布団作れと言われてもかなり困ると思います。
洗い張りなんて出来ませんよね…。ま、そのかわり余暇に回す時間が増えた、ということなんでしょうけど。分業が進んで、人間自体は退化したのかもしれません(笑)。

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    まこ

    Author:まこ
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