しぶとい植物
蛍の保存会の人たちが作っているきれいなお庭と、その土で、面倒見切れない分があるのだろう、カラスノエンドウとかハルジョオンとかも生えている。
どれも花盛りはそれなりにかわいいので、眺めながら歩いている。
どくだみの群生地。まあね…。どくだみは増える。田舎の家でも手荒れのローションにしたり、お茶にして飲んでいる人がいた。薬になる植物として庭先に生やしている人も多かったと記憶しているが、定期的に摘まないとかなり増える。河原の群生地は勝手に増えて行ってこうなったのだろう。誰かがそれ以上広がらないようにある程度刈り取っているのかも。
道路のアスファルトと、河原の花壇の間に生えているこれはなんとなーく見覚えが…。なんだっけこれ?
絶対見たことある!と思ってちょっと近づくとわかった。匂いがする。ミントだ。
ああ、なるほど、これは増えるよね。私が育てても増えるぐらいしぶといのがミント。親戚が庭に「ハーブガーデン」みたいなのを育てていたのをもらってきたことがある。大体私が子供のころ、近隣で植えている「ハーブ」といえばそれはたいてい青じそであって、「ミント」だの「ローズマリー」だのではなかったのだが、その親戚のおばちゃんはお庭をやるのが趣味で、イングリッシュガーデンなんちゃら…みたいな本もあったぐらいだから、お花が咲いている観賞用の花壇だけでなく、「キッチンガーデン」みたいなものにも手を出していたのだろう。当時としてはかなり珍しい。
パセリ、ローズマリー、タイム…といったような植物は、平成以前にはなかなかお目にかからなかった。「ハーブ園」というのが観光地にあったぐらいだろうか。
そんなわけで私はミントを「なんだかステキだ」と思って、(ミントのお茶もごちそうになって)、一株、もらってきたというわけだ。
庭を私が借りることはめったになかった。私は鉢植えを枯らす名人だ。父は庭仕事が上手だったのに私はからっきし。でも、ミントはどちらかといえば食い気方面で、モチベーションをもって植えてみた。
増えた。
めちゃくちゃ増えた。父がある程度引っこ抜いて減らすぐらいに。次の初夏にはもう「わさわさ」と茂り、本気で干してミントティーに出来るぐらい増えた。
名作アニメ劇場の原作、「はるかなるわがラスカル」を読んで、いいなあ、と思ったミントの葉を口に入れて噛んでから、水を飲むと生ぬるい水でも冷たく感じる、というようなのも、好きなだけやってみることが出来た。
生のミントは、ミント味のガムとはだいぶ違うことも、この時わかったのだっけ。
いつぐらいからだろうか、お店のパフェや、ケーキや、ゼリーに「きれいだから」という理由でミントの葉がのるようになったのは。
今はマンションで庭がないから、生のミントなんか久しく見ていない。
和風のドクダミ、洋風のミント、どっちもお庭をする人に言わせると「絶対庭の土には直には植えない。いらなくなったときにどうやっても退治できないから」といっていた。どっちも「生命力の強すぎる雑草」ぐらいの扱いらしい。
河原でたくましく生き抜いているのを見ると、さもありなん、と思う。
ミントの鉢植えなら、うちでもやってもいいかな…。
夏に、生の葉を使ったミントティが飲める、とこれを打ちながらミントの香りがどこかによみがえった。
ミントの種はいくらぐらいなんだろう。調べたら、200円から300円ぐらい。
スペアミントも出てきた。うーん、スペアミントは育てるのはミントぐらい簡単なんだろうか。おいしそうだけれど。
コメント
こんにちわ!
CLIMBAGAINさんへ
私もやってみようかな、少なくとも1株分ぐらいは…。
自分も昔、小さいアップルミント苗を100円で買って、地植えしたら、どんどん増えちゃって、大株になりました。
株分けして、10鉢以上に増やしたこともあったし。
でもミント茶にはしなくて、結局多くは刈り取っちゃったんですけどね。
ハーブは、けっこう繁殖力があるから、育てやすいんですね。