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車の色は空の色

私が子供のころ教科書に載っていた見られない場合は画像のリンク切れです【車のいろは空のいろ『白いぼうし』】
 かなりの知名度の高さを誇る物語で、多分ブログを読んでいる人の中にも、「ああ、あれな」と思い出す人は多いと思う。

 私は割とファンタジー小説が好きだったり児童文学が好きだったりするのだけれども、この本はなぜか読んだことがなかった。
 多分だけれども、教科書でこのお話を「読みすぎた」のが原因ではなかろうか…と思う。

 私が小学生だったころは、「音読の宿題」があった。それも10回声に出して読んで来いというような回数の多いもの。たまには5回もあったような気がするが、大抵10回だった。 
 テキトウに飛ばせばいいものを、真面目だった私はつまり家で10回音読をやったわけだ。学校でその単元が終わるまで毎日そういう宿題が出た。
 どんな感動の物語でも飽き飽きすること間違いなし。

 ちなみに今20代の姪の宿題の音読回数は1回から3回が多かった。近所に住んでいて音読を聞いてサインをする役をしたことがあるので知っている。最近は3回でいいのか、楽勝だな、と思ったのだがこれでも十分姪にはつらかったようだ。
 息子の音読回数は1回だけ。それも全体ではなくてこの部分を読んで来い、というような細切れの設定が多かったので、逆に「そんなので大丈夫なの?」と思ったことがあるぐらい減っていた。

 多分「繰り返し全体を音読させる」ことには国語力増強の効果はないということが実証されて、現在ではそういう宿題はださないことになったのだろう。
 
 強制的にこれを100回以上宿題で音読した当時の私はこの「白いぼうし」がとても面白かった……とは思っていなかった。
 「夏ミカンをちょうちょの代わりにいれておく」のはどうなったのかは理解できていたはずだが、その時タクシーに乗ってきたお客さんがそのちょうちょで、というのを「こういう話って、こども用っぽすぎる」と思っていたのだった。

 最近、私はこれが「シリーズもの」だということを知った。本にして3冊、今のところ22編あるらしい。
 えー。それは初耳。私が使っていた図書館にも、少なくとも最初の1冊は(年代からいっても)あったはずだが、多分「教科書で読んだあれか、もういいや」と思って読まなかったのか?それとも「こどもっぽすぎる」と思ってスルーした中に入っていたのか…。
 
 小学校2年生の教科書に入るぐらい、1つ1つは短いお話なので、図書館で借りて読んだが一瞬だった。

 かなり面白かった。っていうか、一番つまんないのが「白いぼうし」だと思う。なぜだ。なぜ「くましんし」とか「山ねこ おことわり」の方にしなかったんだ!まあ「つまらない」というのには語弊があるかもしれないが、「白いぼうし」はなんていうか、インパクトが薄めで、印象派の絵画みたいなのだ。
 遠くの景色がなんとなくいい感じに見えてはいるんだけど、近くに寄ってしげしげと見るタイプの絵ではない感じというか。

 続編、そして最新刊にあたる3巻目の収録作品はどれもかなり面白い。
 どんな感じかというと、写実的ではないぬいぐるみみたいな感じ。
 シルエットだけ写してみたらどの動物だか全くわからないような感じに見える、色を見たら自然にはあり得ない色のぬいぐるみで、しかし一点突破でかわいさ満点、こういうのを考える人がすごいよね、どうしてこんなに愛くるしいんだろう、本物とは全然違うのに!と手のひらにそっと乗せて、愛でたいような、ころんとしたマスコットやぬいぐるみ。

 子どもが手に取って、素直になじめて可愛がれる、そういうぬいぐるみは、大人にだってもちろんかわいいのだけれど。
 
 子供向けなのがわかるのだけれど、いやー、よく出来てる。そういう物語。日常が時々ファンタジーと重なりあうその瞬間を切り取ったこの本の物語は、安房直子さんとか立原えりかさんとか柏葉幸子さんとか、ああいう国産ファンタジー系の作家さんと共通項がある。安房直子さんはもうちょっと【ぞくっとするような大人向けのファンタジー】を書いているし、柏葉幸子さんは【もうちょっと想定読者年齢が上のもの】を書いているし、【立原えりかさんの初期のメルヘン】あたりはどう考えてもところどころのシニカルさが大人向けだけれど、それをぐぐっと子供向けにしたのがこれ、といっていい。

 子ども…本物の、小さなこどもだった、6、7歳の頃は、私はこういう本の本当の面白さがわかっていなかった。ファンタジー世界にまだ片足を突っ込んだままの年齢の時には、現実世界の理解度も片足分しかない。だから現実とファンタジーの世界の邂逅が美しいということが…滅多にない素晴らしい話だということがピンとこない。

 例えば電車で隣に座った人の正体が、森のくまだったりするというようなことも「そんなこともあるのかもしれないねえ」ぐらいのノリなのだ。妖精だって「見たことないけど、いるところにはいるんだろうな」とか、そういう感じで、「そんな当たり前っぽいことが書いてある話」は、日常を描いた「ズッコケ3人組」と同列に読めてしまう。

 ファンタジーな世界は現実と全く切り離されたところにあるとわかって初めて、こういうファンタジー世界と現実が重なる瞬間に居合わせるの主人公の体験を追うことが楽しく、すばらしく思えて、こういう物語が好きになる。
 そういう意味では、当時7歳の私にはそれほど楽しめない、「ただの教科書の中の話」になってしまったのも無理のないことなのかもしれない。

 もっと早く読んでおけばよかったなあ。「子どものころ大好きだった本」になったかもしれないのに。
いや、でも大人になってからでも読んでおけてよかったのかもしれない。
 
こういうことがあるから、やっぱり児童書を読むのはやめられない。
 


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コメント

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懐かしい〜。
タクシー運転手の松井さんが出てくる話ですよね。
はいはい、小学2年生の教科書。これだけはよく覚えています。

> ファンタジーな世界は現実と全く切り離されたところにあると
> わかって初めて、こういうファンタジー世界と現実が重なる瞬間に
> 居合わせるの主人公の体験を追うことが楽しく、
> すばらしく思えて、こういう物語が好きになる。
そうですね!そうですよね!
ピヨ子とパルが聞きわけがない時、私が
「鬼に電話をして来てもらう」と言ってスマホを取り出すと
お願いだからやめてくれと泣きながら懇願するんですよ(笑)
彼らには赤鬼も青鬼もサンタも存在していて
>「見たことないけど、いるところにはいるんだろうな」
と疑いもなく思っています。
なんだか純真で、そういうのちょっと羨ましいなぁ。
でも、そんな純真さを失う代わりにファンタジーを楽しめるようになった?
もうすぐ鬼がやってくる?ファンタジーな季節ですね。
まこさんご紹介のこのシリーズ、読んでみたくなりました。

さとちんさんへ

ピヨパルちゃんたち、かわいいなあ。
タクシーの松井さん、そうです、つまりこの一連の話は「松井さんのシリーズ」なんですよね。図書館にありますし、短いのでお勧めです。

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