FC2ブログ

毎日更新!LuckyDuckyDiary

いらっしゃいませ。毎朝6時には更新します。さっくり読んでいってください。コメントくださった方はリンクさせてください、相互リンク歓迎、リンクがダメな方は連絡お願いします。

「あしながおじさん」、どれだ?

日本の物語よりも、翻訳物が好きだ。子どもの頃から、今まで変わっていない。
作家が書いたものがそのまま字になる日本語と違って、英語やフランス語、ドイツ語からの翻訳物は、つまり訳がいろいろになってしまう。特に人気のあるものはいろいろな人に訳されるから、余計バラバラ。

 図書館予算がそれほど潤沢でなかったと思われる小さな町の、これまた古ぼけたプレハブの図書館にある本なんていうと、当時でも古めで、私が生まれるずっと前の翻訳が多かった。そんなわけで私は多分同じ時代に、新しい本を買ってもらいながら大きくなった子どもよりも古い翻訳を読んで育ったはずだ。

 自分で買えたのが古本屋の、これまた古臭い文庫本だったのもあるだろう。当時最新だった版の文庫本の古本は150円、200円、300円なんていうお値段だったのだから。そういう本に資金不足で手も出せず、20円30円、50円の焼けた文庫本となると20年前のものでも当然で、下手をすると30年前の版だってあった。つまり1985年に30円の文庫本を買うと、1968年の版、なんていうことになったわけだ。1956年なんていうのだって混ざっていた。

 そんなわけで今、当時私が読んでいた本を探そうと思うと案外難航する。
 新品の本を買っていた人なら、当時の版を探せばいいわけで、最初に読んだ年が大体わかっていれば出版年もかなり絞れる。でも、私の場合は古い本を読んでいた可能性があるので、そこからさらに20年から30年さかのぼったものまで候補に入ってしまう。版としては新しいが、カバーがなかったり表紙がだめになっていたり、濡れて波打っていたりして値段が安い…というものも混ざっていたため、話は余計にややこしくなる。

 「あしながおじさん」を今、読みたくなって当時の本を探しているのだが、なかなか同定出来ない。
 角川…だったような気がするんだけど、カバーが最初からなかったため、時代が特定出来ないんだよね…。

図書館の中村佐喜子さん訳は読んだら違ったので、旺文社という線はない。
新潮社の松本恵子さん訳の可能性は高いかもしれない。若草物語はこの人のだったもんね。
岩波少年文庫の遠藤寿子さん訳の可能性もないではない。(図書館で予約待ち)
角川文庫の旧版、厨川恵子さん訳の可能性が一番高いんだけど、図書館にもない。
ポプラ社の曽野綾子さん訳…じゃないと思うんだけどねえ。でも出回っていた期間が長いし、ないでもないかも。
福音館の坪井郁美さん訳。これは絶対一度は読んでいる本(図書館のハードカバー)なのでチェック。
偕成社の北側悌二さん訳はkindleUnlimitedに入っていたので読んだけど、違った。名前がジールシャ。

この本を同定するときは、コツがある。まず主人公の名前。「ジェルーシャ」「ジルーシャ」等。
最初にあしながおじさんに手紙を出すジェルーシャが、スミスという名前が没個性的だと文句を言うのだが、スミス氏に手紙を書くなんて、Hitching postやCloths-propに手紙を書くようだ、という、その訳語が何になっているか。
 私が読んだのは「親愛なる棒杭様」と「親愛なる洋服かけ様」となっていたと思う。

 松本恵子さん訳は割と最近まで出版されていたので、古本はたくさん市場にあるらしく安い。厨川さん訳は「私のあしながおじさん」が出たときの訳もこれだったらしく、その時の版が多いようだ。
 ********
 ここまで書いてから、図書館で借りた。
 微妙…。両方なんとなく覚えがある。でも多分私が最終的に自分のにしたのは厨川さんの訳のよう。
 昔「スミス氏はつるつる」「スミス氏はふさふさ」「スミス氏のあたまはまっしろけ」という電文のある版を読んだ覚えがあるのだけれど、今まで読んだのは全部それではなかった。うーん、どれかなあ。子供向きの版という可能性も捨てきれない。

 図書館のは、アニメの表紙で、平成2年の版。
 家のそばの古本市場で買ったのは俳優さんの実写版の表紙。古そうだったのでゲット。袋に入っていたので中身が確かめられなかったが100円だったのでまあよし。昭和58年五十版。年代でいうとこれが怪しいと思ったが、字の大きさがちょっと小さいだけで平成版と変わらず。

 いや、でも絶対細かいところが違うとしか思えない。
 もっと古い版をさがして300円ぐらいでネットで購入。うーん、フレッド・アステア?多分映画になったんだろうな。
 と思ったらこれがビンゴだった。昭和45年、三十一版。ここまで古くはなかったのかもしれないが、これと同じ版だったと思う。読んでいて違和感がない。

 ものすごーくカバーがボロボロだったのでなるべくきれいに薄手の和紙で裏打ちしておいた。字が小さいし、ページは焼けて茶色いけど昔持っていた本と同じだというのがうれしい。定価は120円だって。なるほど、カバーなしの古本が30円になるわけだよ、この値段なら。そして古いだけあって、角川文庫なのにしおりの紐がついていた。

参考のために、一番違いが目立ったところを引用しておく。
Jerusha assembled her charges, straightened their rumpled frocks, wiped their noses, and started them in an orderly and willing line toward the dining-room to engage themselves for a blessed half hour with bread and milk and prune pudding.

旧:ジェルーシャは子供たちを集め、皺くちゃの上衣をぴんとさせ、鼻をかんでやり、そしていそいそしている子どもたちをきちんと一列に並ばせて、これからの楽しい半時間を、パンとミルクとほしすもものプディングと取り組むために、食堂へと発たせてやった。

新:ジェルーシャは子供たちを集め、皺くちゃの上着をぴんとさせ、鼻をかみ、きちんと一列に並ばせて、食堂へ行かせた。子供たちはこれからの半時間、パンとミルクとほしすもものプディングが食べられるので、はしゃいでいた。
 なんとなく、上の古いほうの訳のほうがいい気がする。まあ、気分の問題とか、好みの問題なんだろうけど。これは一章目の最初のところにあたるので違いが目立つ。あとから細かい用語が違っていたり、漢字が仮名になっていたりするのは気にならないんだけど。

なにはともあれ、自分がなじんでいた訳がどれかわかって、本も手に入ったのでよかった。
 しかし、いらない2冊は売ろうか。アニメ化したころに原作を読んだ人の中には、この訳がいい人もいるだろうし。

 今まで訳が変わったり、字の大きさが違う版が出たときには、奥付に書いてあるものだと思っていたけれど、そうでもないんだなということも分かった。奥付には平成のでも初版と今の版の2行しか表記がないもんね。昭和の時の版はなかったも同然で、字の大きさが大きくなっているのも知らんぷりだ。新潮文庫のあしながおじさんには「改版」と書いてあって3行になっていたのに(字が大きくなったよう)なあ。出版社によって方針が違うのかもしれない。

Top

HOME

    思ったことを何でも書くゲーマーブログ。リンクはご自由にどうぞ。

    まこ

    Author:まこ
    どこをクリックしても一銭にもならない、ただの主婦の日記帳です。
    ゲーマーで、本好きで、クラフト好きです。

    10 | 2020/11 | 12
    1 2 3 4 5 6 7
    8 9 10 11 12 13 14
    15 16 17 18 19 20 21
    22 23 24 25 26 27 28
    29 30 - - - - -

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    この人とブロともになる