FC2ブログ

毎日更新!LuckyDuckyDiary

いらっしゃいませ。毎朝6時には更新します。さっくり読んでいってください。コメントくださった方はリンクさせてください、相互リンク歓迎、リンクがダメな方は連絡お願いします。

若草物語の訳を選ぶ

 若草物語、英語では【Little Women】
 

私が最初に読んだのは画像のこれ。調べて、立原えりかさん訳だったのを知ってびっくりした。立原えりかさんはファンタジー作家で、私はこの人のファンタジーの本を何冊か持っている。こういう仕事もなさっていたのね。
 
 これはお向かいのおうちのお姉さんのおさがりでうちへ回ってきたもので、かなりの抄訳。字が大きくて、私がちょうど一年生に上がるかどうかというあたりで読んだ、小学校低学年向きだ。
 クリームとマフィン(それとも訳は軽焼きパン、だったかな?)、ピンクと白のアイスクリームがとっても美味しそうなクリスマスの朝、おじいさんに渡す三色すみれが刺繍されたうわばき、エイミーのリボン。私の初めての若草物語はやさしく、かわいらしく、物語のいいところだけをまとめた花束みたいな本だった。

 これを相当回数読み返して、その後も図書館で各種手あたり次第に読んだ。抄訳が多かった。
集英社のマーガレット文庫の槙本ナナ子さん訳
ピンクの表紙の岩崎書店、白木茂さん訳
ポプラ社文庫の宮脇紀夫さん訳
鶴書房の堀寿子さん訳
ポプラ社のハードカバーの松本恵子さん訳
学校の図書館にあったのは野上彰さん訳で調べたらポプラ社。
どれだけ出してるんだ、ポプラ社。今軽く調べただけでも見覚えがある本がたくさんネットに出てきた。

 子どもむけの世界の名作でこれが入っていないのはあんまり見ない。ふと読みたくなったら図書館で借りるのがとても簡単な本だということだ。小さな町の、これまた小さくて本があんまりそろっていない図書館にも何冊もあった。結局大人になって自分で手に入れたのは新潮文庫で表紙から行くと松本恵子さん訳。
 ただし大人になってから続編と合わせて手に入れたのは角川の「マイ・ディア文庫」、訳は吉田勝江さん。
…ってことは、アマゾンで買えると思って、チェックして最初のほうだけ読んでみた。


"You don't have half such a hard time as I do," said Jo. "How would you like to be shut up for hours with a nervous, fussy old lady, who keeps you trotting, is never satisfied, and worries you till you're ready to fly out the window or cry?"
 下線部が「窓から逃げ出すか、横ッつらでもはりつけてやりたいくらいいやになるよ」
と訳されている。つまり窓から飛び出して逃げたくなったり、相手の顔をぴしゃりとやりたくなるぐらい、いらいらするような相手だと言っているわけだ。

 これね?fly out the window <ここのとこが、窓から飛び出したくなるところ。
 実はひっぱたきたくなるという描写がどこにもないのだ。cryのところはまあ「叫びたくなる」か「わめきたくなる」か、「大声を出す」か。そのあたりだろう。気の弱い人なら「泣く」も入るのか?

 光文社古典名作文庫の麻生九美さん訳は「まどから飛び出すか、わめきちらしてやろうかと思うくらい」。
 岩波少年文庫の海都洋子さん訳は「窓から飛び出そうとか、横っ面をひっぱたいてやりたいって思うくらい」
 アマゾンで無料の水谷まさるさん訳は「いっそのこと窓からとびだそうか、それともおばあさんの横っ面をはりとばしてやろうか」
 KindleUnlimitedの恩地三保子さん訳は「窓からとびだすか、思いっきりわめきたくなるんだから」
抄訳の児童向けが多い谷口由美子さん訳は「窓から飛びだして逃げたくなる」
 講談社文庫の中山知子さん訳は「しまいには窓からとびだしたくなっちゃうから」
 同じく講談社文庫の掛川恭子さん訳は「窓から飛び出すか、わめきちらしてやりたくなっちゃう」
 
 もしかしたらどこかに「底本」となるべき「ひっぱたきたくなる」訳の本があるのかもしれない。
 こうして訳者さんをみていると、見覚えがある名前が多い。

 谷口由美子さんは青い鳥文庫とかのジュニア向け文庫で活躍している人で、抄訳版を手掛けていることが多い印象がある。私も名作で小型の本が欲しい時にこの人の訳したジュニア向けを買ったことがある。
 掛川恭子さんは割と全訳のことが多い印象があるなあ。年齢が高学年からティーン向けの版に多い気が。講談社の訳が2つあるのは多分年齢で版を分けていたころの名残りなのだろう。掛川さんの訳は私好みの翻訳が多い。

 あと、恩地三保子さんは、福音館の「大草原の小さな家」の5巻シリーズを訳していた人だ。元の本は1966年の旺文社文庫らしい。
 旺文社文庫の子ども向け名作は何冊か持っていたが、どれも好みの訳だったし、意外とこれもいいかも?ただ、読み進めると、ベスのことをお父さんが「平安嬢」と呼んでいる、という記述で一瞬、十二単の百人一首の絵みたいなお姫様が浮かんじゃうのがちょっとなあ、となるけど。

 ちなみに原文はこれ。
 Her father called her 'Little Miss Tranquility',
 抄訳版ではすっかり抜けていることが多い。私が覚えている訳では「ちいさな静かさん」と呼ばれていたが、谷口さん訳では「おだやかさん」、掛川さん訳、麻生さん訳では「しずかちゃん」で、海都さん訳は「静かちゃん」。そして角川の吉田さん訳は「静姫ちゃん」。
 
 どこの図書館にもある福音館のハードカバーの訳は、矢川澄子さん。割と定評のある訳者さんなので、この人の訳がどうなっているか図書館でチェックしよう。

 でもこれ、最初の巻はいいんだけど、あと3冊あって、特に3巻4巻は今買える電子書籍というと角川一択?
一応抄訳のジュニア向けもあるみたいだけど、全訳を読みたいなら角川しかない。名作アニメ劇場に「ナンとジョー先生」として出てきたときに(これが第3若草物語)出版された本がちょっとあるぐらいで、紙の本もかなり少ない。

 …ってことはやっぱりもう、角川の4冊セットにしておいた方が訳の感じがそろっていいのかなあ。
 文句を言うなら英文を読め、ってことか。 

しかし一冊目はこれだけいっぱい出ているのに続編がここまで出ていないのも珍しい。それだけ一冊目がそれだけで完成しているということもあるし、三冊目、四冊目には一作目の登場人物が脇役としてしか出てこないことを考えると、もう別の話としてもいいぐらいだから人気がないのかもしれないけれども。

 何冊も最初のほうだけ読んだら、猛烈に続きが読みたくなったので、持っている訳で読んでしまおう。確かに一番面白いのは1冊目なんだよね。
 家がとっても広かったらなあ。こういう図書室を作って、大型本をぎっちり詰めておくのに。マンション住まいだとどうしたって電子書籍限定になるのが惜しいところだ。



***************
図書館に行って、海都さん訳の岩波少年文庫を借りて読んでからあとがきを読んで発覚したのは、オルコット本人がまだ生きているうちに、編集者に「表現がきついから」と言われたところを改稿したところがあったらしい。
 なるほど…。張り倒したくなる話はそれでなくなったんだな、きっと。

 オリジナル版と、現在流通している版が違って、どちらを底本にしているかで違うとみたね。
 謎が解けてスッキリした。
 
 割と古風な感じの訳がいいような気もするし。
 ちなみに頼りにしていた福音館の古典童話は普通に棚に入っている本ではなかった。閉まるギリギリの時間だったので帰ってきちゃったので、家から予約して取りに行くことにしよう。

Top

HOME

    思ったことを何でも書くゲーマーブログ。リンクはご自由にどうぞ。

    まこ

    Author:まこ
    どこをクリックしても一銭にもならない、ただの主婦の日記帳です。
    ゲーマーで、本好きで、クラフト好きです。

    09 | 2020/10 | 11
    - - - - 1 2 3
    4 5 6 7 8 9 10
    11 12 13 14 15 16 17
    18 19 20 21 22 23 24
    25 26 27 28 29 30 31

    名前:
    メール:
    件名:
    本文:

    この人とブロともになる