遅れてきた好物
たとえばお菓子でいうと「とらやのようかん」とか、「風月堂のゴーフル」とか、もっと安いものだと「グリコのポッキー」や、「森永のムーンライト」とかは、私と同年代なら「ああ、あれねえ」とわかると思うし、子どものころから好きだったとか、たくさんお菓子の並んでいるお店で買うならこれを選ぶという「好きなもの基準」があるはず。
大体40代…というかもうアラフィフという年齢になると、これは全体的に固定化している。自分でも大体こういうのが好きというのがあったり、親戚があったりして手に入りやすい地方のお菓子にも好みがわかってくるし、今までの経験から、有名なお菓子は試す機会もあったりして、北海道の「白い恋人」の味は知っているとか、京都の「生八つ橋」がどんな味かとかは経験している人が多いために、北海道の人、京都の人じゃなくても好きな人はいるだろう。
今回紹介するのは、山形県のお菓子らしい。類似のものをあんまり食べたことがないのだが、百貨店の「東北フェア」で見かけて、ぱっと購入。いろいろなものが並んでいるのがおいしそうで何か一つ買いたかった。
梅というと味でいうとうーん、「梅ミンツ」の味、「梅ジャム」の味が多分低価格ライン。アラレやせんべいの「梅味」もそっち系で、あまじょっぱくて酸っぱい味。梅味の柿の種、梅昆布、梅のり、梅茶漬けの「梅おかず」系の味。梅シソ系の味か……思ったら、こののし梅は「梅シロップ」の味だった。青梅と砂糖の味、さわやかフルーツ系。
めちゃくちゃ好みの味だった。毎年梅シロップを作っているのはこの味が好きだから。山形県に親戚も友達もいたことがなく、残念ながら旅行に行ったこともなかったので生まれて初めて食べた。くーーーっ。もっと早く知っていればよかった。お菓子の梅味(あまずっぱい味、干し梅の味)をあんまりおいしいと思わなかったので、そっちだったら困るなあと思っていたけれど、梅シロップ系の味だと知っていれば1袋といわずもう1袋買ったのに!
1日ひとつずつ大事に食べたけど、これはお取り寄せすべきか……。この写真の、のし梅屋さんは結構老舗らしく、ネットで買えることもわかった。
ちまちまかじりながら味わって、これと似たような、梅じゃなくてフルーツ違いの物をどこかで食べたなあと思い出した。
これ(左写真)だ。アメリカのスーパーで売っている健康おやつだった、1枚ずつ個包装になっていて、ザクロ、あんず、イチゴ、ベリーなんかがあっただろうか。いくつかブランドがあったが、このブランドのものは砂糖控えめで食べられる味だった。(もっと安くて、激甘のもあったが、おいしくなかった)
酸味の強い果物のほうがおいしいお菓子だと思う。
好物認定。山形県に行ってこれをお土産屋さんでいっぱい買いたいなあ。でもこれ、結構高いんだよねえ。
老舗で、あんまり現代風に変化とかさせられないという伝統をしょっているのかもしれないけど、竹の皮の値段を考えると、正直アルミ蒸着とか、樹脂系のコーティングの袋で流通させて値段を下げてくれないかなあとは思う。そういうバージョンもあるのかな、これ。
つい、四角い竹の皮を水洗いして干してしまった貧乏性の私だった。しおりにでも使うか!