献立のヒント
献立を毎日考えるというのは、意外と面倒だ。
正直なところ決まってしまってから材料を買い、作るほうが気が楽な気がするぐらい。
まず、バランスの取れた献立であること。「きつねうどんと、ごはんできつねうどん定食」みたいな炭水化物バンザイ献立というのは出さないことになっている。まあ、タコ焼きとかお好み焼きも時々は出すが、それは時々だからいいのであって、しょっちゅう出すのはダメということにしている。
次に、予算に大体おさまること。料理というのは材料がゴージャスならそれだけでかなりおいしくなる。だからといってお金をどんどん使って高い材料を買うと家計費がかかってしょうがない。節約大切。材料が珍しくなく、近隣で買えるのも大切だ。
そして最後に「あんまり同じものがしょっちゅう出ないこと」。これが一番難しい。うちの夫はあんまり珍しいものを食べたいというタイプではない。玉ねぎと肉を甘辛く炒めた料理が一番好きで、それと唐揚げとカレーの3種類しか献立がなくてもいいと言うぐらいには、バラエティには無頓着。
ハンバーグもいつでも歓迎、トンカツはうれしいし、寒い時期ならグラタンもいいね…ぐらいのことしか考えていないため、献立に迷ったときに意見を聞いてみてもあんまり参考にはならない。息子も「おいしければなんでもー」という、わがままなのかテキトウなのかよくわからない意見しか出てこないから、家族二人の意見は全く参考にならない。
そして私は料理があんまりうまくない。夫や息子と比べると格段に上手と言えるだろうが、それは比較対象の問題であって、主婦歴が長い割には腕が上がっていないのが実情だ。失敗しづらい煮物とおひたしと、胡麻和えが多い。
失敗しづらく、作りやすく、料理にかかる所要時間が短いという隠れた条件も実は、ある。
昨日、アマゾンの購入履歴からのおすすめの所に【ソードアートオンラインの22巻目】が出た。これはつまり私がソードアートオンラインを買っているから出るんだろうな。
新刊?と思って即行で買ったら、21巻のストーリーの続きではなく、短編集、DVDボックスとかの特典の小説だったらしい。DVDボックスを買わないと読めなかったものなのでうれしい。
バーチャルリアリティゲームの中でクレープを食べるシーンがあった。
そのクレープのおいしそうなことったら!!果物と、クリームとトッピング……。やわらかく、まだあたたかい生地に冷たい生クリームがあふれそうになるところにかぶりつくときの感じが頭の中に再生された。うわあ……食べたいなあ。
そしてもう1篇は、こっちはゲーム内ではなくて主人公たちが家で夕飯にうどんを作って食べるところ。
冷たいうどんだったのだけれど、温泉卵やエビをのせたうどん。温泉卵とうどんがからんだところがやたらと食べたくなってしまった。冷たいうどんは、もうあんまり気分じゃないけど、鍋焼きうどんだったらどうだろう?最後に温泉卵のっけてたべたら、きっとおいしいなあ……と思ったらもう、それ以外の献立が頭に浮かばなくなってしまった。
鶏肉、息子と夫はモモ肉で、私は胸肉(カロリー少な目だ)、お店のエビで一番小さいの(冷凍のはそれほど高くない)、お浸しにでもしようと思って買っておいたほうれん草、ネギ。準備しているとなんていうか、鍋っぽいチョイスだ。
うどんもちょっと奮発して、32円の一番安いゆでうどんではなく、「讃岐うどん」と書いてあって、煮てもくずれにくいという75円のうどんにしてみた。
しいたけは高かったのでシメジになったが、薄切りのカマボコをのせればぐっと「うどん」ぽさがある。ぐつぐつ煮てから、最後に温泉卵をぱかんと割ってのせて出した。
タンパク質にエビと卵と鶏肉にカマボコ、ほうれん草とネギとキノコで野菜たっぷりで、炭水化物にうどん、と。バランスはOKのはず。
夫は「寒くなったねえ、上着はもうちょっと厚いのがいいかも?」と帰って来て、「風邪ひきかけみたいな感じだったからこれはいいいねえ」と喜んでいたし、息子は「エビ好きー。うどんに温泉卵からまってるのがいいー」と喜んでいた。
大成功、予算内におさまるし、バランスOK、作るの簡単、片付けも楽、おまけに家族に好評ということない献立だった。
1カ月に1回だったら、作っても多すぎないかな。覚えておこう。