宝の持ち腐れ
実家にいった。いつ行ってもなんとなくほこりっぽく、ごちゃごちゃしていて、自分もこの家に住んでいた時にはこんなものだと思っていたのだが、実際自分の家を毎日掃除してほこりを減らしてからというもの、この家に遊びに来るたびになんとなく、気になる。
宿泊していってほしいみたいなのだが、そのほこりっぽさで、アレルギーの傾向がある夫と息子には正直お勧めしにくい環境で、それほど遠くはないので夕飯をごちそうになっても、なかなか泊まろうかという話にはならない。
一応母は、それを気にしているようなのは気が付いていた。夫と息子と一緒に行くときは、私だけが行くときよりもちょっと、きれいになっているのがわかるからだ。
今回は姉が遠くから泊まりに来るという予定に私もちょっと、お付き合いしようということになった。姉は宿泊なしで日帰りは難しいだろう、と言うぐらいの距離から来る。一対一で母親と対峙するよりも、姉も入れば断然話は楽で、それは姉も同じこと。
最近姉からも話を聞くようになったのだが、私はてっきり、姉と母はすごく仲がいいのだと思っていたがそれほどでもないみたいだということもわかってきた。
今日の私の目標はクーラーのフィルター掃除。そういうことをあまりしないからね…そして「クーラーの効きが悪い」と文句は言うのだ。
掃除機はどこだっけ、と言ったら親が出してくれたのが、なんか、充電式?
スティック型っぽい、近未来っぽい見かけに、えーー??DYSONって書いてあるよ、ダイソン?これ、たっかいんじゃあ、なかったっけ??
お金がないないとうるさい割には、スチーム式オーブン「ヘルシア」が出たときも飛びついて買ったりして、こういう「最新式電気製品」に弱いのがうちの母。ヘルシアは結局使い方がよくわからないといって、しばらく食糧庫になって乾物が入っていたが、今では物置にあるそうだ。(8万円とかするんだよ、あれ。しかもそのあと、機能がもっと良くなって使いやすくなった後継機種も出た)
ダイソンのスティック型クリーナー、もちろん私は触ったこともない。うちのは東芝の「トルネオミニ」だ。コードを壁のコンセントに差したまま使う、車輪のついた従来型だ。
これかな?と思うスイッチを入れてみたが、うんともすんとも言わない。
「ねーちゃーん。これ使い方知ってるー?」
姉を呼んでみた。2人でああでもない、こうでもないとやってみた結果、結局、充電ステーションにくっつけたままだとスイッチが入らないということが判明。取り外し方も判明して、無事動いた。
軽くそこらに掃除機をかけて、クーラーのフィルターのホコリをとる。
カップ式だったので外してゴミを捨てる。
父がそれを見て言った。
「使えるんだな」
えーっと。壊れてなかったよ?父に使い方をレクチャー。
なんと、母は買って箱から出して充電しては見たものの、結局使っていないらしい。
掃除はほうきを使って、外にほこりを掃き出しているそうな。なに、その60年ぐらい前の掃除法は。
元々掃除が苦手なのはわかってたけど、そういう問題とはまた、別のような気がする。
まあね……若い時の母も、そうやってちりとりでごみを集めて、そのあと外へほこりを掃き出していたのだから、変わっていないといえば変わっていないわけだねえ。
じゃあ、買わなきゃあ、いいのに……。
吸引力絶大だというダイソンの掃除機も、スイッチ入れなきゃあ、ただのオブジェ。
母の機嫌を損ねないように姉と結託して掃除機の話はしないで帰ってきたが、実家がきれいになる日は、多分来ないと思う。
宿泊していってほしいみたいなのだが、そのほこりっぽさで、アレルギーの傾向がある夫と息子には正直お勧めしにくい環境で、それほど遠くはないので夕飯をごちそうになっても、なかなか泊まろうかという話にはならない。
一応母は、それを気にしているようなのは気が付いていた。夫と息子と一緒に行くときは、私だけが行くときよりもちょっと、きれいになっているのがわかるからだ。
今回は姉が遠くから泊まりに来るという予定に私もちょっと、お付き合いしようということになった。姉は宿泊なしで日帰りは難しいだろう、と言うぐらいの距離から来る。一対一で母親と対峙するよりも、姉も入れば断然話は楽で、それは姉も同じこと。
最近姉からも話を聞くようになったのだが、私はてっきり、姉と母はすごく仲がいいのだと思っていたがそれほどでもないみたいだということもわかってきた。
今日の私の目標はクーラーのフィルター掃除。そういうことをあまりしないからね…そして「クーラーの効きが悪い」と文句は言うのだ。
掃除機はどこだっけ、と言ったら親が出してくれたのが、なんか、充電式?
スティック型っぽい、近未来っぽい見かけに、えーー??DYSONって書いてあるよ、ダイソン?これ、たっかいんじゃあ、なかったっけ??
お金がないないとうるさい割には、スチーム式オーブン「ヘルシア」が出たときも飛びついて買ったりして、こういう「最新式電気製品」に弱いのがうちの母。ヘルシアは結局使い方がよくわからないといって、しばらく食糧庫になって乾物が入っていたが、今では物置にあるそうだ。(8万円とかするんだよ、あれ。しかもそのあと、機能がもっと良くなって使いやすくなった後継機種も出た)
ダイソンのスティック型クリーナー、もちろん私は触ったこともない。うちのは東芝の「トルネオミニ」だ。コードを壁のコンセントに差したまま使う、車輪のついた従来型だ。
これかな?と思うスイッチを入れてみたが、うんともすんとも言わない。
「ねーちゃーん。これ使い方知ってるー?」
姉を呼んでみた。2人でああでもない、こうでもないとやってみた結果、結局、充電ステーションにくっつけたままだとスイッチが入らないということが判明。取り外し方も判明して、無事動いた。
軽くそこらに掃除機をかけて、クーラーのフィルターのホコリをとる。
カップ式だったので外してゴミを捨てる。
父がそれを見て言った。
「使えるんだな」
えーっと。壊れてなかったよ?父に使い方をレクチャー。
なんと、母は買って箱から出して充電しては見たものの、結局使っていないらしい。
掃除はほうきを使って、外にほこりを掃き出しているそうな。なに、その60年ぐらい前の掃除法は。
元々掃除が苦手なのはわかってたけど、そういう問題とはまた、別のような気がする。
まあね……若い時の母も、そうやってちりとりでごみを集めて、そのあと外へほこりを掃き出していたのだから、変わっていないといえば変わっていないわけだねえ。
じゃあ、買わなきゃあ、いいのに……。
吸引力絶大だというダイソンの掃除機も、スイッチ入れなきゃあ、ただのオブジェ。
母の機嫌を損ねないように姉と結託して掃除機の話はしないで帰ってきたが、実家がきれいになる日は、多分来ないと思う。