贈答用のいちご
いちごをもらった。宅急便で届いたそのいちごは、写真のようなケースに1つずつわけてトレイに盛られているというもので、とても大きかった。
比較用に10円玉でも一緒に写せばよかったなあ(忘れた)。
絶対一口では食べられないようなとても大きないちごで、洗わないでくださいという注意と、冷蔵庫に入れず、すずしいところにおいてくれ、という注意が書いてあった。
多分出荷する前に誰かが一つずつ洗って、きれいにトレイに並べているのだろう。この季節には、北側の部屋や、廊下はとても寒くなるので、冷蔵庫ほどではないが、十分寒い場所に置いておいて、みんなでデザートに食べた。
実に素晴らしいいちごだった。味が濃くて甘ずっぱくて、イチゴはこうでなきゃあという感じ。
人手がかかっているのがよくわかるいちごだった。
温室で育てて、1つずつ洗って拭いてトレイに並べて、バブルラップで保護されて送り出されるその手間を思うと、高いだろうなあ…とお値段ばっかり気になって。
いちごのシーズンは5月か、6月か…。12の月の物語というのを思い出した。
森の中には神様が12人いて、それぞれの月をつかさどっている。貧しい娘が雪割草を探してこい、と雪の中を12月に外へ追いやられたときにその神様たちに出会って、3月の神様が魔法を使ってくれる。
その場所が、とても短い時間だけ3月になって、雪割草が手に入る…というような。子供の頃に人形劇を見たなあ…。
確か、教育テレビのお話の番組にもあった気がする。
真っ赤なイチゴ。
今、ここにちょっとだけ、美しい五月が現れた気がした。