お楽しみ弁当?
図書館の本は気を付けて返すようにしておかなくてはならない。2週間もあれば、10冊あっても読めるはずではあるのだが、途中で2冊、3冊とちびちび借りると、いつが期限なのかがわかりにくくなる。
図書館で、貸出本のリストを出してくれるのを片手に、私は本のチェックをしていた。
「編集手帳26集」 面白かった。短く興味深く、これはもっと他の巻も借りてこなければ。
「編集手帳 傑作選」 26集とかぶるのがいくつかあった。もう傑作選といわず、全部読んだほうがいい。
「思い出のマーニー(上下巻)」これは買うに至っていないが、時々読み返す。
「ヒエログリフがわかる絵本」 すごく面白かったけど、覚えるほどじゃないからきっと博物館で見ても読めない。
「ハヤ号セイ川をいく」 この人は「トムは真夜中の庭で」を書いた人。好みだった。
「ミトラの密儀」 これは誰が選んだのか知らないけど、「おすすめ」のコーナーにあったので読んだ。
「海のたまご」
「青い月の石」
「お楽しみ弁当」??料理の本だな…。どこにいったんだろう。料理の本は大判が多い。図書館で借りる料理の本は、早く出来る料理だったり、簡単料理だったりというような本が多い。先月借りた作り置きの本は、料理の写真だけ見て、献立が思いつかない時のヒントにした。お弁当のおかずの作り置きとかは、副菜を作る時の参考になるのが多い。簡単、早く出来て、材料がむずかしくないものがいいんだよね。
うーん。「お楽しみ弁当」がどんな本だったかあんまり覚えてない。息子が借りている本にまぎれているわけでもなし、寝室にも自室にも持ち込んでいないはずだし…。
あまりにも見つからないので、他の本だけでも返そう、と積んであった文庫本や、新書をなんとなく数えながらそろえる。
あれ?10冊あるぞ?貸出冊数の上限は10冊だから、これで全部あるはず?
チェックしなおした。あ??【吉田健一著、「お楽しみ弁当」】は、なんと文庫本であった。
この本は、そういえばパラパラっと中身を見て、ぱっと借りてきて帰ってきたとたんにパーッと読んでしまったのだった。題名を見ていない、覚えていなかった本だと思う。
私は、本を借りた人が返却手続きをした本をのせるワゴンから本を選ぶことがある。ちょっと目を引く題名だったりするか、なんとなく面白そうだったらその場で手に取って、中をのぞいて借りてくる。「誰かが借りたばっかりの本」というのは、ずっと本棚に入ったままの本より面白いことがあるからだ。
この方法は、自分では選ばないようなジャンルの本や、知らない作家さんの本を、手間を取らずに選べるので、実はかなりいい方法だと思っているんだけど、本当に題名を覚えていなかった。
この人の本を読んだのも多分初めてなんだけど、とても面白かった。裏表紙の内側を見ると、この人が書いた本がずらっと並んでいる。ちょっと楽しみだ。
今回の教訓。
図書館で自分が借りた本の題名は、返す日ぐらいまでは、ちゃんと覚えておこう。