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LGBTの話と、雑誌の休刊

LGBTの人は「非生産的」であるからして、公的支援を出すことに反対である、ということを言った議員さんがいて。
それに対して批判が出て。
その批判にたいして、擁護する意見を出した雑誌があって…
その雑誌に寄稿された文章が、あまりにも非論理的で、悪意に満ちていたので
批判され、表現の自由ったってこれはないんじゃないの…?と批判されて
収集つかなくなって困った出版社が、雑誌の休刊を決めた。

…と、今までの経緯を見たらこうなっている…ところまでは読んだ。(これは9月の終わりごろ書いた)。

はああ…ってなる。LGBTの人たちの結婚で、血族としての子供が生まれないことは確かだというのは、私にもわかる。
 でも、「生産性」という言葉の定義についてはわからんなあ、と思う。

 この議員さんのいう生産性というのは、種としての繁殖行為にしかないのだろうか。そうした場合、生涯結婚しなくて子供を作らない人とか、結婚していても子供が生まれなかった人とかにも、生産性はないことになる。
 厳密にいうなら、まだ繁殖可能年齢ではない子供たちにも生産性はないし、子育てが終わった中高年から老人世代にも、生産性はない…とか、そういう解釈も出来てしまう。

 今、子供が産める条件を揃えている人にしか、公的補助をしないというのは、略しすぎだと思う。
つまり、法的に有効な結婚をしていて、子供を産める年齢の幅に収まり、受胎と妊娠出産可能、または、子供が20歳以下の人にしか、公的補助がないというようなことになるってことだ。
 老人は生産性がないので姥捨て山、病気や障害があって働けなければ、面倒見てくれる人がいなければ野垂れ死に、元気で働いて税金を納めるのが国の義務、それが出来なければ肩身の狭い二級市民。
 …いつの時代の話なのよそれ。石器時代?

 こういう時代ってあったんだよね。飢え死にとかさ…福利厚生のない世界、子供は育ったらラッキーみたいな世の中で、壮年期こえたら短命でぽっくり。最初の発言をした議員さんは働き盛りの健康な人なのだろうけれども、この現代にこういうことを高齢者の投票者の前で言えるのか?

 LGBTの人が結婚制度を持ち、決まった人を法律的に責任を持ち合うパートナーとして認めることの、何が問題なんだろう。
違う性別同士で結婚した人はそうすればいいんだし、同じ性別同士で結婚したい人はそうすればいいのだ。重婚の禁止、離婚制度、離婚の時の財産の分与…なんかは異性結婚、同性結婚、両方同じでいいと思う。異性結婚したい人に、同性結婚したい人が申し込もう、というわけではないのだから、制度を新設するだけなのに、どうしてこんな、もめた話になるんだろう。

 同性結婚できる制度が出来たとしても、異性結婚している人の生活が変わるわけではない。(重要)

つまり…異性結婚している人の間で影響が出る人は、「異性愛者の人と、世間体のために、または子供を作るために結婚した同性愛の人」と、その配偶者だろうけれども、その場合は異性結婚している人は、一度離婚しないと同性結婚は出来ない、とかそういうルールは要ると思うけど…。
異性結婚をする人、した人、するつもりの人には、あんまり関連しない。それだけのことなのだ。

 まあ、もめる原因は「自分に全く関係ないことに金が使われるのが気にくわない、自分が得をする制度に使われる分が減る!」という怒りなのかもしれない。
 でもそれも、少数派か、多数派か、という問題でしかないんだよね。結婚制度にいろいろと利点があるし、子供を産むときには様々な補助がある。子供の医療費も2歳ぐらいまではタダだしね…。でもそれをいうなら、結婚しない人は結婚制度の利点を受け取れないし、妊娠出産しない場合は妊娠出産関連の補助は受け取れないし、子供がいないならそれ関連の補助はない。
 どれも、当事者だけになるのは、どの制度もいっしょだよねえ。

 元気でぴんぴんしている人に医療補助はないし、けがをしていない人に傷病手当はないけれども、「俺はケガなんかしたことないから、そんな制度は作るな」とか…言わないよねえ。
 LGBTの人たちは、なにも、ものすごくお得な制度を作ってくれ、と言っているわけではない。ただ、LGBTではない人たちと同等の制度を、と言っているだけ。

 なぜそんな生産性うんぬん、という話になるのか、というところからして、この話はわからん話だ。

私はもう、子供を産まない。仕事も、家事だけで家の外では働いていないので税金は消費税ぐらいしか納めていないといっていいだろう。生産性がないといえば、ない。私は高齢出産だった。すんなりと恵まれて、7人も8人も子供を作れたわけではないのだ。

 そういう人にたいして、生産性が低い、というのはいかがなものかと思う。ほしくても子供が出来ない人に、どうしろというのだろう。色々な条件が、満たせなかった。事情があった。それだけの話なのだ。身体的な話、経済的な話、なんでもだ。
 結婚したくても、出来なかった、という人に、もっと努力して結婚すればよかったのに、とか?無茶だから。
 LGBTの人に、生産性がないから、他の人たちとは同列に扱えません、と?ありえない、と思う。
大体LGBTの人には、先天的な理由でそうなっている人が多い。生まれてからあとの環境要因でそうなる人のほうが少ないのだ。
 そういう風に生まれる人が3%ぐらいは必ずいるらしい。自分ではどうにもならないことなのに…。

生まれたときに目の色が青かったからと言って、「目が黒い人だけが日本人なので、医療補助はないです」と言われているようなものだ。そんなことどうしろと、となると思う。
 結婚制度は、同性婚、異性婚とも基本同じで、育児の補助や、妊娠出産の補助金は出さないのは、異性の夫婦でも、同性の夫婦でも子供がいないとそうなりますよ、でいいと思う。すごくあたりまえに思えるのだけど、これのどこにもめる要素があるんだろうね。実子がいたり、養子縁組して子供があったら児童手当とかが出るのも、全員同じでいいよね?子供を育てるのには実子であろうと、養子であろうとお金がかかるのは同じだからねえ。

新潮社は老舗の出版社だし、新潮文庫には私も中学生ぐらいからはずいぶんお世話になったから、何の落ち度もない少数派を犯罪者と同列に並べて比較するような非論理的な文章を、新潮の名前が付いた雑誌に載せるということ自体驚きだ。
 全国の本屋で発売される定期刊行の雑誌は、アジテーションビラや、ネットの掲示板や、ブログではないのだから、そこはもうちょっとチェックしておくべきだっただろう。でも…そんなことはきっと、新潮社の中の、ちゃんとした社員さんはみんな思っているんだろうな。
心労はいかばかりか。良識ある人間であるということは疲れることなのだ…って誰のセリフだっけ。本当にそうだと思う。
新潮社のこの雑誌関連以外の人が気の毒だ。

どこにでも、少数派を嫌い、自分を多数派に置くことで、威張っていいと思う人がいるんだということが、よくわかる事件だった。

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    まこ

    Author:まこ
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