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チベット旅行記

【チベット旅行記】という本を読んだ。
実に強烈だった。
感想文にもならない感想だけれども、特に前半のインパクトは、「読んだら、わかるから」としか言いようがない。

みんなが知っている「西遊記」、孫悟空の出てくるあれ(ドラゴンボールではなく)は、中国から、インドへお坊さんがお経を取りに行く話で、陸続きであるからして、馬に乗ってお供を連れて、歩いていく道中の冒険話なんだけども、あれはフィクション。

このチベット旅行記は、日本からまず、インドまで行ってからスタートして、チベットまでお経の本を取りに行く話で、なんと、実話、ノンフィクション
 旅行なんて言葉じゃ足りない、絶対これは冒険か、探検か、そのあたり。
現代にも、「冒険家」という人たちがいる。太平洋横断とか、極地探検とか、ヒマラヤ登山とかそういうことをしている人たちがいて、本を書いている。私もそういう人の本を面白く読んだこともある。
 でも、このチベット旅行記を書いた人は探検家ではない。探検家は、探検するのが目的で、それを仕事にしている。
 でもこの人は、本職がお坊さん。探検は、過程であって、目的じゃない。「そうするしかなかった」とか、「そうなっちゃった」なところがなんとも。
 時代も明治時代、装備なんかもほとんどない。地図も持っていない。で、ヒマラヤ越え。無茶にもほどがある。

 当時は、インドはまだ植民地、イギリスとか、フランスとかは、アジアを植民化しようとがんばっていたので、それが避けたい国は外国人をいれないことにしている国が多かった。チベットもつまり、「完全鎖国」状態。もちろん日本人も外人であるからして、入国不可。

 とはいえ、周りが全部海の日本と違って、一応陸続きで、そこら中見張っているわけにもいかないので、密入国が可能だろう、というわけで、この作者の川口慧海さんというお坊さんが、根性でヒマラヤを越え、高山病と戦いながら、遊牧民のテントにお世話になりながら…チベットを目指す話が、このチベット旅行記。

 お坊さんで、肉食をしない。ついでに言うと、正午までしか食べ物を食べない。そういう戒律の下で旅をする…ってめちゃくちゃ無理がないか…と思うのだが、ナイロンのテントもシートもない、ゴアテックスもない、登山靴もない、カイロも、電池もない、GPSもない、途中からは磁石すらない状態で、よくぞ生き延びた、という話だった。麦粉と、干した果物と、水…毎日それってどうなの…。

 普通の人なら30回ぐらい死んでそうなんだけど…いや、もっとかも。
遊牧民だとか、仏教の聖地への巡礼者とかに説法をして、食べものを寄付してもらいながら、これも御仏の守りよ、と目的地に近づいていくのが、鬼気迫る。

 最初は言葉が出来ないとなんともならないので、まず言葉を覚えて…とか、チベットに入るまでに3年かかっている。後、面白いのは、1800年代でも、中国の人はどこの国にも街にもいたってこと。中国の人は、昔っからあっちこっちで貿易をしている人が多いのと、大きい街には、大抵、中国の人が住み着いていて、中国料理を出すレストランがあるのは、現代でも変わらない。当時のインド、ネパール、チベットも例外ではない。なので、この慧海さんは、自分を「中国人」と偽って旅をしている。

 どこにいても怪しまれないということなんだねえ。中国語はあんまり話せないが、中途半端に中国語が出来るインド人とか、ネパール人とかに、それは北京語だ、福建の言葉をしゃべるので、話し方はわからないが、とやっておいて、相手にどんどん漢字を書いて見せ、中国人で押し通すとか、無茶もしている。

 チベットに着いてからの記述は大体想像できる範囲を越えなかったが、チベットに着くまでは、本当にハラハラしながら読んだ。
実は雑誌の連載をしてから、本になったらしいのだけれど、当時は、本当の話じゃないんじゃないか、と創作扱いされたというのも無理もない荒唐無稽な出来だった。

 日本人の文化の中で育った人なので、現地の習俗を野蛮だ、とか、不潔だとか書いているところもあるけれども、これはもう明治時代のことなのでしょうがない。
 
 この間まで転生もののライトノベルをたくさん読んだけれども、これはつまり、気が付いたら荷物を背負って、インドにいて、なぜかチベットに行くことになりました…というような話だと思えば、ものすごい異文化物だよね。
 ちょっと古い本で、言い回しも古いけれども、文化交流が進んで、ある程度均質化が起きてしまっている現代の世界とは違うので、味わいが全然違う本だった。

 
 ちなみに、てっぺんのリンクは、青空文庫。
【このリンクはアマゾンの】だけど、本は著作権が切れているらしく、無料なので、おすすめ。

 紙の本は、講談社から出ているらしい。

 おなか一杯贅沢なものを食べて生活をしているのに、はったい粉が(麦こがしという名前でこの本に出る)が食べたくなる本だった。

 

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    まこ

    Author:まこ
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    ゲーマーで、本好きで、クラフト好きです。

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