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「放浪記」を読む

今日の当たり前ポエム↓

 まあ、あんまり日常的でないことを書いているので、つまりこれは「今日も作りましたよ」というだけのことなんだけど。
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…
 今日は、お小遣いは貯めているのであんまり使えないし、図書館に行く気もおこらない…けど、手持ちの本を読む気も起らず、安く買える本を探して読書してみた。

 選んだのは、林芙美子の【放浪記】
 私は読書が好きな子供だった。学校の図書館はあらかた読みつくせるぐらいのサイズ…つまりかなり小さかった。読みやすそうなもの、気の合いそうな本は読みつくしてしまうと、残るのは全集。子供向けの全集とか、図鑑とかもある程度見てしまうと、残るのが文学全集。

 夏目漱石、芥川龍之介、与謝野晶子…まあ、中学、高校へ行けば大体名前と代表作位は覚えることになるああいう本。
小学校の高学年で、一応かじってみた。
 何が面白いのか、わからなかった。「吾輩は猫である」とか「坊っちゃん」とかは一応最後まで読んでみた。「たけくらべ」とか「野菊の墓」とかも読んだ。

 今から思えば、小学生にはかなり、無茶のある選択だったと思うし、色恋沙汰も、人の心の機微も、大体こんな感じ…ということは国語は得意だったからわかったが、かといって興味深く、面白く読めたか、というと全然だめだった。
 こーゆー本は、だめだな。そう思って、私はそれ以来、どうしても読まなくてはいけないもの以外は、名作にはあまり手をつけなかった。

 今回、「放浪記」を読もうと思ったのは、林芙美子作品集が99円で全著作買えたからで、一つ、短い文章を読んでみたら、面白かったから。「初出版」と「新版」があったのだけれど、私が読んだのは新版のほうだった。(初出版も収録されていた)
 作者が書いた日記をもとに書かれている小説だということだったけれど、まず、年齢がまだ20歳前からスタート。

 若い…んだけど、この主人公、すごく苦労人だった。大体、家父長制が当たり前だった時代の日本で、「認知されていない」子供として生まれてきて、なおかつ「生まれた場所の戸籍」がとても大事だった時代にその地域を出て、貧乏な親と居所の定まらない生活をして大きくなった…というだけでも、かなりきつそうだった。

 社会保障制度なんか全然ないころには、家長が一族郎党面倒を見るのが当たり前で、それが社会保障制度の代わりをしていたころなんだから、そういう頼るところが全くない…というだけで、ここまで貧乏になるんだ…という記述が続く。
 食べるのに困る暮らしが書いてあった。

 内風呂なんかない、他の人の家の部屋を「貸し間」として借りて、そのころの女性がつける仕事は少なく、誰でも雇ってもらえる仕事…となると、女給、つまり今でいうウェイトレスみたいな仕事。夜遅くまで働いて、お愛想のひとつも言い、男性にお酒を注ぐぐらいのことは、出来なくてはならない。住み込みが基本で給料激安。ご飯は食べられるけど…ぐらいのことで、そのころには労働組合もなかっただろうし、最低賃金なんていうものもなかったから、みんな言い値で働いていたし、食べられないよりましで、仕事が辞められない、というような状態で、いやー。ほんと貧乏。読んでるだけでおなかがすきそうな…。
 
 それでも、ちょっとは好きなものを食べたり、きれいなものを見たり、仕事場で知り合った人とごはん食べて愚痴りあったりするところは、今の女の子たちと変わらない。
 日記から書いてあるということで、場面もぱっぱっと変わってしまう。ある時は食べるのに困って一人暮らしをしているかと思えば、親と一緒に住んでいたり、また場面が変わると、原稿が売れてちょっとお金がある時もあったり、男性と同棲していたり、ルームメイトがいたり。

 文章力って、すごいな、と思う。当時は、こういう貧乏な女性というのは、うんとたくさんいたに違いない。でも、どこにでもあるような生活を文章にして、ここまで読ませるとは…。引き付ける力がある。かなり厚い本なのに、一気に読んでしまった。
 
 主人公は見ていると、本当にハラハラする子だった。もう、引っかかる男が全員なんていうか、ダメな奴ばっかり。どーしてそういうのとくっつくのよ!と、私が友達だったらちょっと止めたくなるような男ばっかり。主人公と同じ文筆業志望とか、劇団員を(それもあんまり売れてないような)志してるとか、なんか平成の今も聞くような話だ。

 歌手になるとか、バンドでデビューするとか、そういうことを言って何年も働いていない、そういう男の人を「私が一番の理解者だから」とか言って、付き合って、貢いで、だんだん深みにはまって破滅的になっていく子をみたことがある。役者になるとかの芸能人志望、音楽家志望、それから今だと、「起業家志望」ってのもあったな、知り合い…とか知り合いの知り合いぐらいになら、そんな話は聞いたことがある。 

 そういう男って、昔っからいたんだね…。
 そしてそういう男にひっかかる女も。
 女を殴るような男、絶対だめだから。逃げようよ、ほんと。そう思いながら読んだ。

食べ物がない。お金がない。ないったらない…。お金があったらな。そう思いながら暮らす女の子が本当に実感を持って書かれていて、私は自分が一人暮らしをしていて、お金が結構ギリギリだったときのことを思い出してしまった。

 もちろん、私は食べるのに困ったことはなかった。貯金もあったし、食べ物だっていろいろストックしてあった。でも…一人で生きていくことの心細さ、働いてお金をもらって、給料が入って、ああこれで、またしばらく大丈夫なんだ、と思う気持ち、自分で稼いでやっていくぞ、という心意気。どれも覚えがあって、この主人公を応援したくなる。

 手堅そうな仕事を初めたらしい日記も何回かあったのに、またそこを出て、お金がない状態に逆戻りしている。
なぜやめる!!前のところで、せめてもうちょっと働いて貯金ぐらいすればいいのに!と突っ込みたくなる。
 そして男を見る目がほんとにないのな!(19歳の時の私にもなかったけど…)っていうか、こっちの人はどうなの?なんか、よさげだけど…とか。

 いつの間にか、私は、まるでこの主人公を見守っているような気になっていた。
 自分の書いた原稿が相場の半額で買いたたかれて、人の名前で発表される…って、ひどいなあ…。それが実話だとしたら、今はもうそれはばれているんだろうか…。(これは真相はわからなかった)

 結構中途半端なところで終わってしまって、主人公≒林芙美子が、幸せになったかどうかがわからなかった。
 面白かったけど、消化不良だなあ…と思ったけど、そうだ、パソコンがあるじゃないか!

 そう思って林芙美子さんのことをネットで検索。

 籍は入れなかったらしいけれども、内縁で結婚して、一生一緒だった人があったらしい。優しくしてもらって、その旦那さんは、林芙美子さんのことを「先生」と呼んで、生活を支え、マネジメントもしてくれたらしい。
 いい人が見つかってよかった。

とっくの昔に亡くなってしまった、知り合いでもない人なのに、知っている人みたいな気がしてきてしまう文章だった。
「文学の名作」と言われるような本を読んで、ここまで楽しめたのは初めてじゃないかなあ。

 私も、年齢を重ねて、いろいろな経験を積んで、大人の本がわかるようになったんだと思う。
 名作が、読める環境が整ったってことかもしれない。
そうだよねえ…。推理小説とかSFとか、ライトノベルにも、これは面白い!というのとなんか合わない…というのがあるんだもの、文学作品にもあって当然だよね。

 今度から、名作にも合うのがないか、見てみようかな。
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本を読み終えてから買い物に行き、ポストに入っているものを回収して帰ってきた。
ほとんどがチラシなんだけど、そのうちの1枚が、パート募集で、裏が履歴書用紙になっているものだった。
…放浪記では、主人公が、仕事を探していたときに、履歴書を出してくれと言われて、履歴書が買えない、と言って採用担当者に絶句されるという話があった。紙を出してもらって色々書いて、帰る時にその人がそっと、少額の現金(多分今の500円ぐらい)を握らせてくれるんだけど。
 やっぱり、履歴書用紙が買えないぐらい手持ちの現金に困る人がいるんだろうか…。
まあ、履歴書用紙は、裏は真っ白だからねえ。裏にパート募集の広告が刷ってあったところで、誰も困らないけど。
 配偶者が就職に反対で、必要経費に少額でもお金を出すことを渋るとか?それともひとり親家庭で200円の履歴書用紙パックが買えないとか…いや、そこまで困窮してたら、食べ物にも事欠くだろうから、悠長に就職してなくて…とか言ってる場合じゃあないよね。公的な補助を頼ってでも、パート募集ではなくてもうちょっと収入になりそうな勤め先を探さないとまずいだろう。

 普段なら気づきもしないで捨てるような広告なのに、読んだ本の中身が嫌に実感に迫ってくるものだったので、見たこともない誰かの心配をしてしまった午後だった。

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    まこ

    Author:まこ
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