バーミヤ…?(ンではなくて)
まあ、見た感じだと、「Ver」部分は、バージョン(Version)なんていう単語はよく見るのだから、それと同じだろう、ということで「ヴァ―」だろうということは見当がつく。後半の「meer」の部分は、まあMの発音が頭にきて、仕事なんかの「キャリア(career」と同じだから、「ミアー」であろう。ま、両方のR部分で舌を口の天井の奥の方へ巻き上げるとしたら、発音がのびて、カタカナで書くとしたら「ヴァーミアー」。時々、語尾のerの前の発音によっては「Y」の発音が音便によってはいることがあるから(発音記号だとj)「ヴァーミヤ―」かもしれないな、なんて思いながら私は本を読んでいた。
この本は、【Mitford series】という、アメリカでは結構人気のシリーズで、赤毛のアンのシリーズをもうちょっと現代風にしてアンを抜いたようなシリーズで、のんびりした田舎町に住んでいるような気分になる本。
件のVermeerが出てくるのは、屋根裏だかどこかで見つかって、教会に寄付された絵が、このヴァーミヤ―のものではないか…と大騒ぎになるという話。このヴァーミヤ―さんは、どうも有名な人らしい。その名画だとわかれば、2000万ドルぐらいするかも、というようなってことは日本円にすると、億単位だ。そりゃ、小さい街にそんな名画、あったら大変、鑑定士にお願いしたりして、みんな浮足立って当然だ。
私は一息ついて、Vermeerの単語を指で長押ししてkindleの中の辞書を参照してみた。
確かに発音は「ヴァーミアー」らしい。綴りからいってもそりゃそうでしょうね、という発音だ。あんまり驚きはない。
・Jan(1632-75) Dutch painter. He generally painted domestic genre scenes, for example The Kitchen Maid(c.1658), The Music Lesson(c.1662-65), and The Girl with a Pearl Earring(c.1665-66). His work is distinguished by its clear design and simple form.
上はThe New Oxford American Dictionaryからの引用
ヤン。オランダの画家。日常生活の情景を描いた。代表作は「台所のメイド」「音楽のレッスン」「真珠の耳飾りの少女」など。はっきりとした構図とシンプルな描写で知られる。(訳は適当に今私が書いた)
…というような辞書の定義を見ても、全然ピンとこない。ヤン・バーミアー?本当にバーミヤンみたいな…。
でも、この人の本というのは、フィクションではあるのだが、この書き方だと架空の人…じゃない感じがする。どんな絵を描く人なんだろう。
そう思って、パソコンまで移動して、「Vermeer painting」と検索をかけてびっくり。一目でわかった。
だあっ。フェルメール!(画像はウィキペディアのもの)。いくら私が美術に詳しくないとはいえ、これは中学の美術の授業でもやるぐらいのものだ。まあ、フェルメールのファーストネームがヨハネスというのはウィキペディアで見て初めて知ったけど、この絵は知っていた。
ちなみにこの女の子はThe Girl with Pearl Earring。辞書の英語見たときに、気づくとしたら、多分これ。確かに日本でフェルメール展やったときの目玉はこれだったはずだし、多分この絵が一番有名だと思う。
ま、ドガはフランス語だと「ドゥガ」だったけど英語の発音だと「デイガー」だったしなあ…。有名な作曲家の「バッハ」もBachで、英語読みは「バック」だもんねえ。カタカナにも全体的に無理がある気がするけど、英語の綴りと読みの関係も、無理があるよなあ。
このVermeerは覚えて、この絵と、この単語を結び付けておくしかない。「フェルメール」というカタカナと、この絵がつながっているように。
ヴァーミアー。ほんと何年やっても知らないことがどんどこ出てくるなあ。